スタッフブログ

Staff blog

2022.12.15|ブログ

透析合併症治療Webセミナー

2022.12.13
「透析合併症治療Webセミナー」
~透析TAVIと腎性貧血治療~
主催:協和キリン株式会社 19:00~20:30

《実臨床における腎性貧血の治療》

腎性貧血は、エリスロポエチンの反応性の低下(鉄利用障害が主)と不十分な分泌が原因であり、その両者の改善をもたらすHIF-PH阻害薬は理にかなった治療薬である。

CKD患者はHb値とともに鉄代謝マーカーをチェックし、HIF-PH阻害薬投与時には、フェリチン、TSATを充足させておく。

血栓などの有害反応を避けるためには、穏やかなHb値の改善をめざすべきである。

(トランスフェリンやPAI-1の上昇がリスクになっている可能性がある)

《透析TAVI(タビ)の現状と問題点》

TAVI(経カテーテル大動脈弁留置術:transcatheter aortic valve implantation)はカテーテルを使って心臓に弁を留置する低侵襲な治療法です。

これまで慢性の透析患者さんは適応の対象外でしたが、国内の治験で安全性と有効性が示され、2021年2月1日より指定要件を満たした施設での治療が可能となった。

透析患者に対するTAVIは、適切なスクリーニングを行い、適正な患者選択を行えば、非透析患者対するTAVIと同様に極めて治療効果の高い有用な治療手段と考えられる。

非透析患者に比べて全身の血管の石灰化がより高度であることからアプローチ部位や弁の留置に関してはより慎重な判断が必要になるが、今後の症例の蓄積やデバイスの改良により治療成績が向上することが期待される。

※発表内容は演者個人の見解に基づくものであります。

투석 환자에 대한 TAVI(경 카테터 대동맥판 유치술: transcatheter aortic valve implantation)는 카테터를 사용하여 심장에 판을 유치하는 저침습 치료법을 배웠습니다.
透析患者的TAVI(经导管主动脉瓣留置术:transcatheter aortic valve implantation)学习了使用导管在心脏留置瓣膜的微创治疗方法。
Transcatheter aortic valve implantation (TAVI) for dialysis patients has learned a low-invasive treatment of placing valves in the heart using catheters.

2022.12.15|ブログ

GLP-1 Web講演会

2022.12.13
「GLP-1 Web講演会」
主催:ノボノルディスクファーマ株式会社
18:45~19:25

《GLP-1受容体作動薬と糖尿病合併腎臓病対策》
~新時代の幕開け~

「RYBELSUS:リベルサス錠」(一般名:Semaglutide:セマグルチド(遺伝子組換え))は、2型糖尿病患者の食事および運動療法で効果不十分な場合の血糖コントロールの改善を適応とする糖尿病治療薬として承認されている、世界初にして唯一の経口のGLP-1受容体作動薬を紹介。

GLP-1受容体作動薬は、主に膵臓に働きかけ、血糖値が高くなると、インスリンの分泌を促して血糖値を下げる作用がある。主に血糖値が高くなるときに作用するため、低血糖を起こしにくいとされている。

GLP-1受容体作動薬の効果は、経口薬であるDPP-4阻害薬より強く、血糖値がかなり高くなった人にも使用されている。食欲を抑える作用もあるため、体重を落としたい人にも向いていると考えられている。

【糖尿病治療の新時代】

これまで注射薬(皮下注射)のみだったが、「リベルサス錠」の登場により、飲み薬でGLP-1受容体作動薬による治療を受けられるようになり、治療の選択肢が増えた。

すでに治療に使われているヒトGLP-1アナログ製剤であるセマグルチドは、ペプチドを基本骨格とし、分子量が大きいことから消化管での上皮細胞透過性が低く、また、胃の分解酵素により分解されてしまうため、経口投与は適していなかった。

しかし、吸収促進剤であるSNAC(サルカプロザートナトリウム)を含有することで、胃でのタンパク質分解からセマグルチドを保護し、吸収を促進して、経口投与が実現した。

【FDA(米国食品医薬品局)ガイダンス】

新規糖尿病治療薬は、心血管イベント発生リスクを増大させるものであってはならない。

糖尿病治療の目標は血糖値を下げることではない。

心血管リスクが許容できないほど増加しないことを示さなければいけない。

※発表内容は演者個人の見解に基づくものであります。

GLP-1 수용체 작동제는 주로 췌장에 작용해 혈당이 높아지면 인슐린 분비를 촉진해 혈당을 낮추는 작용이 있다.주로 혈당이 높아질 때 작용하기 때문에 저혈당을 일으키기 어려운 것으로 알려져 있다.
GLP-1受体激动剂主要作用于胰腺,血糖值升高时,具有促进胰岛素分泌,降低血糖值的作用。据悉,主要在血糖值升高时发挥作用,因此很难引起低血糖。
GLP-1 receptor agonists mainly work on the pancreas, and when blood sugar levels rise, they promote insulin secretion and lower blood sugar levels.It is said to be less likely to cause hypoglycemia because it works mainly when blood sugar levels rise.

2022.12.14|ブログ

HIF-PH阻害薬適正使用WEBセミナー

2022.12.12
「HIF-PH阻害薬適正使用WEBセミナー」
主催:鳥居薬品株式会社 19:00~19:40

《HIF-PH阻害薬を適正に使用するために》
~眼科医の立場から網膜症を中心に~

網膜出血を発現するリスクが高い患者(増殖糖尿病網膜症、黄斑浮腫、滲出性加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症等を合併する患者)に対しては特に注意して投与することを推奨する。HIF-PH阻害薬を開始後には、定期的に眼科で網膜の状態について評価を受けることを推奨する。

【HIF-PH阻害薬投与による網膜症悪化の危険性(演者私見)】
危険性が高い?

病期が中等症非増殖糖尿病網膜症(増殖前網膜症)以上

眼科治療進行中 網膜光凝固、黄斑浮腫に対するVEGF阻害薬治療

危険性が低い?

網膜症無し、軽症非増殖糖尿病網膜症(単純網膜症)

汎網膜光凝固や硝子体手術により網膜症が落ち着いている
⇒汎網膜光凝固によりVEGFを産生する細胞も減少

【眼科受診を特にお勧めいただきたい方】

①糖尿病があるにもかかわらず眼科の定期受診をしていない方

②自覚症状の悪化(視力低下、視野欠損、変視症(歪んで見える)、中心暗転(真ん中が見えない)

【まとめ】

HIF-PH阻害薬による網膜疾患への影響の可能性についてまとめた。

特に糖尿病患者では網膜症が進行した症例、治療中の症例、眼科で経過観察されていない症例では注意が必要だと考えられる。

※発表内容は、演者個人の見解に基づくものであります。

HIF-PH 저해제가 망막 질환에 미치는 영향 가능성에 대해 배운다.
특히 당뇨병 환자에서는 망막증이 진행된 증례, 치료 중인 증례, 안과에서 경과 관찰되지 않은 증례에서는 주의가 필요할 것으로 보인다.
学习HIF-PH抑制剂对视网膜疾病的影响可能性。
特别是糖尿病患者中视网膜病变进展的病例、治疗中的病例、眼科未进行过程观察的病例需要注意。
Learn about the possible effects of HIF-PH inhibitors on retinal diseases.
In particular, patients with diabetes should be careful in cases where retinopathy has progressed, cases under treatment, and cases where eye care has not been observed.

院長ブログ/小山すぎの木クリニック

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