2019.3.28 | ブログ
給茶機
新しい無料給茶機を導入致しました。
今まで3種類から4種類にバージョンアップ。
お茶、コーヒーはそのままに、アップルジュースとオニオンスープが追加されました。
是非、お試し下さい!
2019.3.26 | ブログ
院内勉強会
「on-line-HDF 院内勉強会」
旭化成
当院でも導入していますon-line-HDFについて、再教育目的に勉強会を行いました。
on-line-HDFは、思い起こせば平成24年の診療報酬改定で大幅に見直され、多くの透析患者さんに施行しやすくなり、当院も臨床工学技士の努力もありまして、まさにその頃から積極的に導入しています。
on-line-HDFとは、簡単に言えば通常の血液透析よりも格段に老廃物を除去できます。不定愁訴が起こりやすい患者さんには大変有効な透析療法と言えます。
on-line-HDFには前希釈と後希釈の2通りがあり、邦国の透析施設のほとんどは前希釈法のon-line-HDFを行っています。外国ではそれとは反対に、後希釈法が大半を占めています。後希釈の方が前希釈よりパワーのある透析が可能ですが、日本人の体形からか前希釈で十分だと判断し導入している施設が多いということになります。
その他、当院で最近主流になりつつある間歇補充型のi-HDFもあり、患者さんの状態に合わせて選択しています。ちなみにi-HDFとは、近年登場した新しい透析療法で、現在全国的に普及が進みつつありますが、実施可能な施設数はまだ少ないのが現状です。間歇的な補液を計画的に行う治療法ですので、透析治療中に補液をすることで、透析効率を維持したままで通常の透析では除去しにくい物質の除去や除水による体の負担軽減が図れます。
日本の透析は、機器の進化と共に、ヘモダイアライザー(ヘモダイアフィルター)の発展から、世界をリードする治療成績を残しています。本日は、その中のヘモダイアフィルターに注目し、旭化成のABHシリーズについても学習致しました。当院では以下の2本を利用させて頂いております。
ABH-PA・・・HDF治療に適した低分子量蛋白除去と大腹面積を取り揃えたラインナップ
ABH-F・・・中空糸内径の拡大により血液側圧力損失を低減させたもの。
透析患者さんが安心して、無事に透析治療が終了できるために、当院では様々な透析療法を駆使している訳です。
2019.3.24 | ブログ
H12 Seminar -フットケア-
TKPガーデンシティ渋谷 10:30~
主催:バクスター株式会社
近年、糖尿病患者さんや閉塞性動脈硬化症などの末梢動脈疾患患者さんに対するフットケアの必要性が高まっているのは、皆さんもご存じのはず。なかでも下肢閉塞性動脈硬化症は全身の動脈硬化が進行した状態であり、足だけでなく、心臓や脳の動脈硬化も合併しているケースが多くみられます。 医療者にとってのフットケアは足をケアするだけでなく、全身を診ることといえます。
フットケアの必要性
フットケアという名称は、以前はサロン的な意味で多く使われていましたが、現在は糖尿病のフットケアを始め医療の世界でも多く使われています。靴下を脱いで、足をよく観察し、病変を見つけた場合は早期に治療し、下肢血流疾患なども軽症のうちから悪化しないよう治療していくことが、下肢切断を回避するための重要なケアとなっています。いわゆる糖尿病や下肢の血流障害のある足病変のハイリスク患者さんだけではなく、すべての人々が頻度や内容は違うにしろ受けるべきものといえます。それは、その後の人生において足病変を予防するだけでなく、転倒なども予防し、人生の最後まで、しっかりと自分の足で歩くためです。
フットケアは医療の分野だけでなく、介護の分野でも大きな力を発揮します。高齢者の足は加齢により脆弱化しており、さらには白癬や爪白癬など問題を抱えていることが多いため、医療だけでなく介護の分野でもフットケアは大切なのです。健康な足でしっかり歩くこと、下肢の筋力だけでなくバランスよく歩くことは、転倒予防にもつながります。この様な状態を目指して、当院でもフットケアに力を入れている訳です。
当院には、糖尿病療養指導士として看護師の栁さんが資格を得られております。また、フットケア認定士も受験され、当院の中ではフットケアに関して一番知識があると言えます。
本日の外部セミナーにも積極的に参加下さり、基調(透析患者のフットケアでの医療連携、チーム医療でのフォットケア戦略)・特別講演(フットケアで注目され、大変ご高名な富田益臣先生)を聞いて参りましたので報告させて頂きます。
1990年末に10万人程度であったわが国の透析患者数は、2013年末には314,180人となり、実に国民全体の405人に1人が透析患者です。この透析患者の増加は、糖尿病を原疾患とする透析患者の増加に伴うものであり、このことから動脈硬化関連疾患の合併症(心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈疾患など)が増加しています。このような背景のなかで糖尿病性足病患者が増加しており、下肢潰瘍を発症して、下肢切断を受ける患者は年々増加しています。そして、下肢切断によりADL(日常生活動作:activities of daily living)が低下することから、週3回の透析施設への通院が困難になること、更に下肢切断後の生命予後が低率となることが問題となります。近年、当院でもこのような経験をしていますので、皆さんにとっても周知の事実でしょう。
透析医療のレベルが向上したことから患者の生命予後は著しく向上して、週3回の治療を受ける必要があること以外、腎機能正常者と大きく変わらない生活ができるようになりました。透析医療従事者は、透析患者が仕事や趣味を継続して、家族や友人との生活を楽しみながら長生きしていく、このサポートを行っていくことが必要です。透析医療は週3回の通院を余儀なくされることはデメリットですが、週3回の通院を通して医療者の診察や治療、サポートが受けられるメリットがあります。
患者一人一人が自分自身の足で歩き続けられるように、日頃から足の観察やケアを行うことが透析施設での重要な課題となります。セミナーでの話では、当院は全患者の足観察やケアを定期的に行っていますが、まだ多くの透析施設ではフットケアが行われていないのが現状のようで、大変驚きました。
我々すぎの木クリニックは、フットケア指導士の川田看護師や栁看護師を中心に、看護師と臨床工学技士・臨床検査技師が協力して、フットケア関連に今までの様に従事して頂き、透析患者のADLの維持やQOL(生活の質:quality of life)の向上に貢献したいと考えています。 その為に、今後のフットケアについては、臨床工学技士はフットケア情報から透析療法の選択をし、LDL吸着療法や積層ダイアライザーの導入・透析時間等を検討していく。臨床検査技師においては、末梢循環障害の有無をPI,SPP,FORM等で検査データをもとに経過を追っていく。看護師は、川田看護師・栁看護師を中心に足病変のケアを引き続き協力しながら行い、記録を確実に記載していく。また、院長や専門外来との連絡調整にて、ケアの充実を図っていく。等を、各部署各チームで検討し、継続していく。理学療法士や作業療法士は、機能訓練にて足の状態を確認。介護福祉士は介護現場での足状態の確認をしていく事を求めます。ケアマネジャーは、家族や本人の生活スタイルの情報、他部署に連絡する。
その他、栄養や薬剤なども検討して、トータル的に診ていく必要があります。
院長先生や小山イーストクリニック大橋先生を中心に、小山市のフットケア勉強会も立ち上がって約1年。第2の心臓とも言われる足に対して、もう一度着目して、更なるフットケアの充実を目指していきたいと考えています。フットケアは足だけを診ているのではありません。足を通して全身状態を診ているのです。健康とまでは難しくても、健幸に結び付くケアに従事していきましょう。たかがフットケアだと思わず、命に関わる治療の一端をコメディカルの我々も担っている事を忘れてはいけません!
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