スタッフブログ

Staff blog

2019.3.12|ブログ

院内腹膜透析勉強会②

テルモ株式会社
16:30〜17:30

2週に渡り腹膜透析について学んでいます。本日は、腹膜透析の合併症と看護や体制について、腹膜透析クリニカルコーディネーターより説明して頂きました。
腹膜透析を長く行っていただくためには、腹膜透析離脱原因を考える必要があります。

腹膜透析で一番の離脱原因は腹膜炎です。
腹膜炎は、体液管理不良、腹膜機能低下と合わせて、三大離脱理由となっています。
腹膜炎も、感染性と無菌性(アレルギー性)に別れますが、ほとんどが感染性のもので、感染経路でもあえう、経カテーテル感染(不潔操作)、傍カテーテル感染(出口部感染・トンネル感染)に注意が必要です。時として、齲歯も原因になるとか。

感染性腹膜炎の3大症状は、排液混濁(白濁)、腹痛、発熱です。腹膜炎確定後は入院加療が原則となり、抗菌薬投与、バック交換、排液沈渣などの検査等を行います。難治性の腹膜炎に関してはカテーテル抜去となることもあります。重視する事は、カテーテルの温存ではなく、腹膜を護る事にあります。

腹膜炎の予防には、感染に留意し、定期的な手技の確認、十分な患者教育、腹膜炎発症の原因究明と再教育をする事です。その時には、患者さんの心理にも留意が必要となります。
その他、緊急時に対応や院内体制の整備も、細かく曜日や時間帯、対応部署など具体的で明確に示しておく必要があります。私達は、この分野をより深く勉強する事は必然的であり、今後も勉強会を計画していきます。

今後は、腹膜一連としてアクセスの場面も勉強したいと考えています。

 

2019.3.11|ブログ

3.11

東日本大震災と福島原発事故から、きょう3月11日で8年になる。

本日、患者さんの穿刺に向かった際、患者さんが読んでいた新聞の社説が気になり、皆さんに紹介したい。記事は、栃木県出身の柳田さんが執筆したもので、本日の下野新聞の1面記事の掲載されていましたので、引用させていただきます

 

『あの災害がもたらした被害はどのようなものだったのか。
多くの場合、死者・行方不明者薬1万8千人という数字で被害規模の凄さが表現される。

数字では捉えきれず

だが、それだけで被害の実態あるいは全貌を表し切れているのかというと、そうではない。
大災害の被害の現実というものは、そんな丸めた数字で捉えきれるものではない。

ちなみに、津波で夫が行方不明になったままの妻のNさんの場合を見てみる。
Nさんは「夫はきっと生きている。いつかは帰ってくる」と信じ続けた。
しかし、保険の受給などさまざまな手当を受けないと暮らしてはいけないので、死亡届を出さざるを得なかった。小学生だった息子は「お父さんは死んでいないのに」と言って、母親に反抗し学校に行かなくなった。母親は周囲から早々と夫の死亡届を出したと白い目で見られ、生きるのが辛くなって、ずっとカウンセリングを受けている。

福島県のある町の、母親Sさんは放射線の影響を恐れて中学生の娘と他県へ避難した。
夫は残って除染作業で生計を支えた。しかし、娘は避難先の中学校で、「放射線がうつる」など言われていじめられ、不登校になった。Sさんは、「元の学校へ戻りたい」という娘の気持ちに添って母娘共に故郷へ帰ったが、元の学校の生徒数は大幅に減り、親しかった友人達も転校していなくなっていた。娘はとても暗い性格になってしまい、母親は悩み続けている。

津波にせよ原発事故にせよ、長期避難を余儀なくされた被災家族が受けた被害は深刻だが、なかなか表面には出てこない。原発事故による避難者には、東京電力から毎月1人当たり10万円の補償金が支払われてきたが、その金で酒びたりになり、働く意欲を失ってしまったという人が少なくない。福島県内では除染作業の進展により、一部で牧畜や果樹園が再開されているが、全般的にはまだまだの感がある。』

まだまだ、復興には程遠いということ。
まだまだ、苦しんでいる方が多いという事。
まだまだ、多くの支援が必要であるという事。

1人1人が、その事を絶対に忘れてはいけない。

2019.3.10|ブログ

第9回 日本腎臓リハビリテーション学会

2019年3月8日(金)~10日(日)の3日間、大分県別府市・別府ビーコンプラザにて開催され、当院も参加し2演題発表して参りました。今回の学術集会は『腎臓リハビリテーション、理論と臨床の融合~腎臓リハのすゝめ~』をメインテーマに、腎臓リハビリテーションとして約10年の歴史の中で、各医療現場での取り組みが功を奏し、学会としても2011年の学会設立以来、学会を中心に腎臓リハビリテーションの普及啓発活動を継続して来ました。少しずつ医療者及び患者双方の理解が得られてきていると学会事務局の先生方も実感されていると思うのと同時に、私たち従事するコメディカルスタッフも同じ気持ちでいます。

私たちは介護や透析を中心に2014年から腎臓リハビリテーションに注目し、理学療法士と共に、腎臓リハビリテーションの分野でいろいろと検討し実施していますが、保険診療上の担保が不十分である事や、医療従事者の中でもまだ十分な理解が得られたわけではないなど課題も多く抱えています。腎リハ学会では、最終的には職種を超え一丸となって国民の健康に寄与する事を目的としています。そのための研究、臨床、一般国民への普及活動の継続が必要不可欠でしょう。

当院が発表した、オーバーナイト患者の就労支援も高齢者とは違う、働く生産者年代をテーマにしたことで、沢山の賛辞を頂きました。また、オーバーナイトをも同時に紹介出来ましたので、長時間透析が盛んな西日本・九州地方の先生方には浸透しやすい内容であったと考察致します。もう1つの末梢灌流指標を用いた研究結果を報告。簡便に末梢循環状態を観察できる機器として紹介致しました。当院の、動脈硬化指標の数の多さに会場もおどろかれておりました。

本学会が中心になって要求してきた「慢性腎臓病運動療法料」は、平成28年度診療報酬改定では、世界初の「腎不全期患者指導加算」の新規収載という形で一部実現しています。平成30年度改定でも引き続きeGFR45ml/min以下の糖尿病患者に対象を広げる事も認知され、当院デイケアで活躍する理学療法士や作業療法士にとっても意味あるリハビリの実現環境が少しずつではありますが、拡大して来ています。

全国から腎臓リハビリテーションに興味を持つ医療職者が集う事で、まだまだ新しい概念である腎臓リハビリテーションの理解と普及を図るのみではなく、理論に基づいた臨床実践を図りたいと考えています。そして、こうした臨床実践の結果としてCKD患者のQOL(生活の質)向上・ADL(日常生活動作)向上を獲得し、社会参加及び社会に還元できる事を目指します。腎リハに携わるスタッフの質を担保するために、理学療法士・作業療法士と共に看護師・医師が連携し、更なるすぎの木クリニック、リハビリ強化プロジェクトと題し、力を注ぎたいと思います。

今回の学会では特別企画として『風に立つライオン基金』創設者でありシンガーソングライターの“さだまさし氏”が特別ゲストとして参加され、医療者のみではなく、研究者、企業の方等、腎臓リハビリテーションに興味を持つ方々との交流の場となった学会でもありました。

本学術集会参加するにあたり、院長始め、スタッフの皆様にご協力いただきまして、この場をお借りし感謝申し上げます。

院長ブログ/小山すぎの木クリニック