スタッフブログ

Staff blog

2023.6.2|ブログ

Kuroiso CKD セミナー

2023.5.31
「Kuroiso CKD セミナー」
主催:協和キリン株式会社
19:00~20:30

《当院の透析の現況と見えてきた地域特異性》
・動脈硬化が強い地域特異性があるようであった

食塩摂取過剰や高血圧を奉仕しがちなどが潜在している可能性が考えられた

・CKDに先行して動脈硬化が進行している可能性があり、このことは心不全リスクも内包していることとなる

・日頃の血圧測定でも脈圧を意識していただくなど、若年期から動脈硬化を意識した高血圧診療が求められる

《現在の腎移植》
〈腎移植を受けられる人、できない人〉
【腎臓外科のおもな診療内容】
腎不全に対する外科診療
・腎移植手術・ドナー腎採取術:30~40件/年

・アクセス関連:200~300件/年

(血液透析用内シャント、人工血管、動脈表在化、腹膜透析カテーテル手術)

その他の手術
・腎血管異常(腎動脈瘤、腎動脈狭窄)手術

・透析腎癌(ラパロ腎摘)なども

【日本の末期腎不全・血液透析患者】
半数以上が透析導入期時の年齢70歳
※高齢というだけで腎移植適応外とも言ってられない⁉

【腎移植のメリット】
(透析の問題点の多くを解決できる)
・透析治療からの解放

・生活上の制約(旅行など)からの解放

・食事制限の緩和

・自由な水分摂取

・尿毒症(食欲低下、倦怠感)からの解放

・透析合併症の改善・悪化阻止

・女性は妊娠・出産が可能

・子供は成長・発達が期待できる

※これら、生命予後・QOLの改善
※手術時間は4時間程度、出血も100ml以下

【腎移植のデメリット・問題点】
・腎移植手術の侵襲、合併症

・免疫抑制剤の規則正しい服用が必要

・免疫抑制剤の副作用

(感染症・悪性腫瘍・糖尿病・骨量減少など)

・顕著な献腎ドナー不足(平均待機期間15年)

・生体ドナーのリスク(生涯腎不全にならないこと)

※※提供者がいなければ行えない医療

【腎移植の適応は?】
(どんな人が受けられるのか?)
・基本的には全ての腎不全患者に適応はある
①血がつながってなくても可能(夫婦間移植が半数近く)

②高齢者でも全身状態で判断(未就学児から75歳まで)

③血液型がちがっても大丈夫(3~4割が血液型不適合)

④糖尿病性でも管理良好なら可能

⑤年齢制限というよりは肉体年齢(心肺機能が重要)で判断(当科では最高齢78歳)

⑥糖尿病・動脈硬化高度な症例でも腎移植の経験あり

⑦褥瘡、下肢切断例、壊疽例では個別判断している

⑧活動性の高い方であれば考慮可能

⑨自己管理ができる方(内服管理、血糖管理)

⑩認知症でも家族のサポートが得られることが重要

・・・ただし、免疫抑制剤が必要になるので

現在活動性の感染症がない、悪性腫瘍(癌)がない、または根治済みであることが前提

【生体腎提供が可能な条件】
(ドナーになれる方)
・親族6、姻族3親等以内

・悪性腫瘍、感染症がないこと

・腎機能が十分あること

・年齢制限なし(だいたい80歳まで)

・提供の意思が純粋であること

※内縁関係ではダメです(戸籍をチェックする)

【腎臓は、あげっぱなしじゃありません】
腎提供後の生活について・・・
・特に食事・運動・仕事など制限はありません

・おおむね提供前と同様の生活で結構です

たまに外来受診してもらって病気になっていないかチェックさせていただきます(当院では腎臓内科)

1か月後⇒3か月後⇒1年後⇒以降1~2年ごとのフォロー

※ドナーへのアフターケアは大事

【みんなが満足できる腎移植とは】
腎移植自体はゴールではない。移植腎はもちろん、生命予後延長とQOL改善が両立して初めて「やってよかった腎移植」と言える

※※提供者への感謝の気持ちも忘れずに

【今後の目標】
とにかく少ない献腎提供

⇒臓器提供が増える仕組みができるとよい

⇒若手の教育・研究的側面・臨床力

⭐︎ドナーカード普及にも協力いただきたい

※発表内容は演者個人の見解に基づくものであります

지역 대학 병원의 신장 이식 현황을 배웠습니다.

我们学习了当地大学医院肾移植的现状。

I asked a doctor at a local university hospital about the current situation of kidney transplants in the area

2023.6.1|ブログ

心不全地域連携Meeting2023

2023.5.30
「心不全地域連携Meeting2023」
共催:小山地区医師会
共催:小野薬品工業株式会社
共催:アストラゼネカ株式会社
19:00~20:10

《当院における心不全療養指導の取り組み》
「心不全療養指導士」は、超高齢社会を迎えて心不全患者が急増している現状を踏まえ、様々な医療専門職が質の高い療養指導を通し、病院から在宅、地域医療まで幅広く心不全患者をサポートすることを目指して取得する日本循環器学会認定の資格。

心不全におけるチーム医療を展開していくことで、心不全による増悪・再入院の予防、そして生活の質(QOL)の改善を図ることを目指している。

心不全は様々な職種の人が各自の知識と技術、経験を生かしながら、患者の情報を共有、連携して個々の患者を総合的に診ることが求められていることから、心不全の多様な知識の提供やセルフモニタリングの指導、内服・栄養管理など包括的な療養指導を行う。

《新しい心不全治療と病診連携》
〈再入院防止を目指した現在の治療選択〉

・心不全有病者は世界で6434万人(2017年)と推計されている

・人口の高齢化によって心不全患者の数は増加し、より一般的な疾患となってきている

・心不全を発症した時点における併存疾患の数が増えている

心不全への二大目標
①心不全至適治療法を地域の常識とする
②心不全多職種地域連携を地域の常識とする

新しい治療順序

Step1・・・β遮断薬 + SGLT2阻害剤

Step2・・・ARNI(アンジオテンシン受容体/ネプリライシン阻害薬)

Step1・・・MRA(ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬)

心不全パンデミック
・心不全患者は再入院を繰り返しながら、急激に心機能が悪化していく

・その中心になっているのが、高齢者心不全である

・2030年には全心不全患者数は、約130万人に増加する

心不全の医療経済
・再入院は、結果として患者の予後やQOLを悪化させる

・ある基幹病院の心不全による一人あたりの入院医療費は、中央値で73.5万円、平均値で108.6万円と約100万円かかる

心不全治療の問題点
・患者や同居家族の高齢化などにより、再入院予防に必須の自己管理が困難な例が増
加している

・また自己管理のみでは、心不全悪化早期の外来受診行動から早期治療介入に繋がら
ない

心不全早期介入システムの必要性

心不全患者の自己管理推進へのステートメントによると以下の2つが重要

①セルフケアメンテナンス

・良好な心不全の状態を維持するための自己管理が必要である

・水分・塩分制限や内服の遵守などがひつようである

②セルフケアマネジメント

・自己管理に加えて、患者の心不全悪化の早期発見から早期治療介入を目指す

・コンセプトは、患者と在宅で患者に関わる人々と担当医などの多職種が、心不全
チームとなって、再入院防止という共通の目的を持つことである

※発表内容は演者個人の見解に基づくものであります

심부전 치료의 지역 연계에 대해 생각했습니다.

我们考虑了社区合作治疗心力衰竭的问题。

I thought about the community diagnostic partnership for heart failure treatment

2023.6.1|ブログ

エナロイ錠全国Webセミナー

2023.5.30
「エナロイ錠全国Webセミナー」
主催:鳥居薬品株式会社
19:00~19:45

《腎性貧血治療を再考する》
〈HIF-PH阻害薬、エナロイへの期待〉
HIFの安定化による影響
・HIFはトランスフェリンやトランスフェリン受容体、セルロプラスミンの標的遺伝
子でもある

・PHD阻害薬によるHIFの安定化は、体内の鉄利用効率を高める

・HIFは腸管上皮細胞での鉄取り組みに関するduodenal cytochrome B(Dcytb)、
divalent metal transporter1(DMT1)の発現を上昇する

・HIFはヘプシジンを抑制する

まとめ
・ESA低反応性貧血の原因として鉄欠乏が重要である

炎症や腎不全状態により賦活化されるヘプシジンにより鉄の有効利用が妨げられるが、ESAはヘプシジンを抑制する可能性がある

・鉄剤の過剰使用により感染症リスクが増大する可能性がある

・ESA,EPO製剤により、血管内皮細胞障害が起こる可能性が報告されている。

・HIF-PHIはプロリン水酸化酵素を介したユビキチン化を抑制することでHIFαを安定化し、生理的にEPOを上昇させる

・HIF-PHI長期使用によるVEGF,RORγtへの影響に関して注意深い観察が必要である

※発表内容は演者個人の見解に基づくものであります

HIF-PH 치료를 재고했습니다.

重新考虑了HIF-PH的治疗。

I have reconsidered the treatment of HIF-PH.

院長ブログ/小山すぎの木クリニック

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