スタッフブログ


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院内勉強会

2018.02.20

講師:臨床検査技師高嶋さん

『血液透析と足病変』

血液透析(HD)患者さんは心臓や脳の動脈硬化性疾患を合併する頻度が高く、それと同様に下肢の末梢動脈疾患(PAD)を有する頻度も高くなっています。その原因はHDで除去しきれないリンと、二次性副甲状腺機能亢進症で増加したカルシウムの結合物(リン酸カルシウム)が血管壁に沈着し、石灰化してしまうためです。また、糖尿病も合併していると①末梢神経障害(痛みを感じにくい)、②血流障害(酸素や栄養が届きずらく傷が治りにくい)、③易感染症(自己免疫力の低下により多くの雑菌が侵入しやすい)によってPADがより重症化しやすくなります。これは糖尿病足病変といわれ、陥入爪、爪白癬(爪の水虫)、たこや魚の目、亀裂、靴ずれなどが契機となり細菌感染が起き、その部位に潰瘍を形成し、放置すると壊疽(えそ)から足切断を余儀なくされることになってしまいます。
HD患者さんが重症な足の病変で、足切断を行った場合の1年生存率は51.9%(10人中5人)、5年生存率では14.4%(10人中1人)とされ、この生存率はあの膵臓癌と同等であり、その生命予後は極めて悪くなっています。よってHD施設では積極的に医療フットケアを行い、足に潰瘍ができる以前の段階で処置をして治療することがとても大切です。

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