「第6回うつのみや糖尿病療養指導研修会」
2019.01.21
2019.1.19
「第6回うつのみや糖尿病療養指導研修会」に参加させて頂きました。
日本の糖尿病の総患者数は現在約1000万人。国民の5人に1人は糖尿病とも言われております。
今回のキーワードは在宅です。
当院も有床クリニックではありますが、大半の患者様は通院をされています。その中で私たちスタッフが関わることの出来る時間はクリニック内でのほんの僅かな時間になります。それ以外の時間は患者やご家族の方が管理の中心となります。
透析患者と同様に糖尿病患者も自己管理を生涯に渡り続けていかなければなりません。これが如何に大変な事か、「病気なんだから、仕方ない。やらなきゃ仕方ない」当然の正論ですが、それは患者自身が良く承知しています。しかし、実際に管理するのは簡単な事ではなく、それを知る・考える事が患者に寄り添う医療の第一歩になるのだと思います。
仮に在宅ケアの必要な糖尿病を持つ後期高齢者とすれば、今回の会場の参加者が考える血糖コントロールの許容範囲は400mg/dl以下が大多数でした。私も同意見です。随時血糖400mg/dlは当然の事ながら異常高値ですが、糖尿病に罹患した後期高齢者であり、先の人生を考えた時に厳格な血糖コントロールが必要なのか?シックデイのリスクを考えた際に、欠食してもインスリンを自己注射してしまい低血糖による意識障害となるリスクも高まります。
実際に宇都宮市だけでも、在宅で低血糖昏睡で亡くなられる患者様が毎年の様にいます。
多くの我慢と引き換えに血糖値を100台前半の正常値に抑えても得られるものが少なすぎると言う事です。実際に随時血糖が400mg/dl前後でも1~3年以内に糖尿病急性期合併症になるリスクはさほど高くはならないと考えられています。ならば我慢の余生より楽しめる余生を過ごすメリットを取ると言う選択をする訳です。これはあくまで後期高齢者を例に出しており、家族を支える40代の働き盛りの患者では全く話は変わりますので、ご注意下さい。
何れにしましても、多くの制限を強いられる透析患者に少しリンクする部分もあります。厳格な制限も悪いとまでは言いませんが、少しだけ、ゆとりを持った自己管理と楽しめる人生を患者に提供出来たらと考えさせられました。
2010年以降、超高齢化社会となった現在の日本にとって在宅医療・介護は病院や介護施設と同様に医療や介護の現場の最前線の様に感じられました。


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