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Forxiga Heart Failure Symposium

2025.01.11

2025.1.10
「Forxiga Heart Failure Symposium」
共催:小野薬品工業株式会社
共催:アストラゼネカ株式会社
19:00~20:00 WEB

≪新しい時代における包括的心不全管理≫

【包括的とは】
「包括的」とは・・・「すべてをひっくるめているさま」という意味で、「全体をひっくるめてまとめる」という意味の「包括」に、性質を表す「的」がついたものです。

【SGLT2阻害薬 Forxiga】
フォシーガ(Dapagliflozin:ダパグリフロジン)は、SGLT2阻害薬として「2型糖尿病」を効能・効果として約10年前の2014年に発売されました。

・糖尿病を治療するお薬です。息切れ、むくみなどの心不全の症状をやわらげるお薬です。
・過剰な糖を尿と一緒に排泄させて血糖値を下げる働きがあります
・心臓の負担を少なくする働きがあります。
・腎臓の負担を少なくする働きがあります。
・慢性腎臓病を治療するお薬です。

その後、順調に
2019年3月に、「1型糖尿病」の適応拡大
2020年11月に、「慢性心不全」の適応拡大
(左室駆出率の低下した慢性心不全のみ)
2021年8月に「慢性腎臓病」の適応拡大
(ここら辺から積極的に我々は関与・・・)
2022年1月に「慢性心不全」の左室駆出率によらず使用可能

へ順次、適応拡大が行われています。

【心不全の症状と分類】
心臓の器質的もしくは機能的な障害によって、心臓のポンプ機能が低下して十分な血液を送り出すことができなくなった状態を「心不全」と呼んでいます。

その結果、肺や全身の静脈に血が溜まり、うっ血による症状が主体となります。従って、心不全のことを「うっ血性心不全」と呼ぶこともあります。

・急性心不全:急激に進行し、治療に緊急性を要する
・慢性心不全:無症状状態が長期間続き、徐々に進行する

※このような心不全の原因のほとんどは心室(左心室and/or右心室)の異常です。

【心不全の分類】
国内のガイドラインでは左室駆出率(LVEF)に応じた分類が行われている

HFrEF(LVEFの低下した心不全)・・・LVEF40%未

HFpEF(LVEFの保たれた心不全)・・・LVEF50%以

HFmrEF(LVEFが軽度低下した心不全)・・・LVEF40%以上、50%未満

【心不全の治療】
基本は体液量を減らしたり、血圧を低下させたりすることで心臓への負荷を軽減させます。

(HFrEFの場合)
・ACE阻害薬
・ARB
・β遮断薬
・ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)
が最も推奨されていて、単剤もしくは適宜併用した治療が行われます(標準治療)

フォシーガはこれら標準治療に上乗せすることで、糖尿病合併の有無に関わらず心血管死や心不全の悪化を防ぐことが報告されている

最近では、β遮断薬、MRA、ARNI、SGLT2阻害薬の4つの薬剤は、早期に適切に導入することで、生命予後を伸ばし、心不全入院を減らすことが期待されています。そのため、今後の心不全治療の中心となる「素晴らしい4剤」という意味を込めて、「fantastic four」と言われています。

【まとめ】
・超高齢社会を迎えた日本では心不全が急速に増えている。

・近年、エビデンスに基づく治療の浸透により、日本の心不全患者の予後は改善したが、心不全患者の予後は未だ不良である。

・今後、SGLT2阻害薬に加えて、LVEFを考慮しつつβ遮断薬、ARNIを含めたRAS阻害薬、MRAに加えた治療が新しい時代の心不全診療における薬物療法の基本となる。

・心不全患者の多くは慢性腎臓病を合併し予後が不良であることから、SGLT2阻害薬が果たす役割は特に大きいと考えられる。

※発表内容は演者個人の見解に基づくものであります。

Dapagliflozin의 스터디 그룹에 참가했습니다.

參加了Dapagliflozin的學習會。

We participated in the Dapagliflozin study group.

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