スタッフブログ

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2023.2.20|ブログ

腹膜透析の未来を考えるin鹿児島

2023.2.17
「腹膜透析の未来を考えるin鹿児島」
主催:協和キリン株式会社18:30~19:50Web

≪緩和的腹膜透析(Palliativ PD)を成功に導く共感力とラポール形成≫
《緩和的腹膜透析》
・呼吸困難や尿毒症などの症状緩和を可能とし最期までケアされていることが実感できるような腹膜透析療法であると定義

《緩和的腹膜透析のメリット》
・社会的入院回避
・在宅療養生活が可能
・循環動態に与える影響が少ない
・感染リスク低減
・患者・介助者・医療者のすべてにおいて穏やかな終末期ケア提供が容易
・在宅看取りが可能

《ラポール形成》
ラポール:信頼関係の確立こそ、在宅終末期看護では重要となる

≪アメーバ腹膜透析医療≫
医療崩壊ではなく病院崩壊の時代へ(2025年度鹿児島県必要病床数推計より)
減床病床の医療資源は地域へ
医療はますますコミュニティケア・ホームケアへとシフト
新型コロナ流行で浮き彫りになった、透析医療ニューノーマル、個別化透析への潮流
病院都合医療から患者中心医療へ ⇒ 在宅透析の普及促進

《病院という枠組みを超え》
アメーバ的にUnmet needsに応える

診療所・一般病院・在宅・老人ホーム・特養・精神科病院・慢性期病院・在支診をHUBとする

《腹膜透析不毛の地 鹿児島》
2012年から9年間で約398例の新規導入
年間40例以上 国内有数の導入実績
・高齢者は血液透析導入期を境にADLが高度低下する
・腹膜透析は認知症を発症しにくい
・血液透析中の脳血流低下が認知機能低下に関与
・帰りたいのに帰れない・・・高齢入院血液透析患者の増加(年間医療費は1000万円超/人)
・社会的入院透析「ディストピア」からの解放
・高齢腎不全患者「Quality of Death」

鹿児島県で腹膜透析病診・病病連携が確立

≪よりよいPDを目指して≫
《well-being》
・心身だけでなく、社会的な健康も意味する、多面的に持続的な幸せの状態
・病気を抱えていても、幸せに生きることはできる=well-being、幸せは多様である
・幸せに生きるためには健康が必要という観念を捨てなければ、人生100年時代は生き抜けない

《PDの進化》
①体液管理
・残存腎機能(減塩)、ADP、イコデキストリン液
②PD∔HD併用療法
③腹膜劣化軽減・被嚢性腹膜硬化症予防

《まとめ》
・体液管理の改善:APD、イコデキストリン液にて生命予後・PD継続率に好影響
・PD∔HD併用療法:体液管理・溶質除去ともに改善しPD継続率を延長。生命予後:非劣性
・腹膜劣化軽減・被嚢性腹膜硬化症予防⇒中性液で明らかに改善
・臨床症状・組織変化ともに軽減。腹膜炎は依然としてハイリスク
・PD専用極細内視鏡の実装化により、さらなるPD臨床の進歩が予想される

※発表内容は演者個人の見解に基づくものであります

가고시마현의 복막 투석 실태를 배웠습니다.
学习了鹿儿岛县的腹膜透析实况。
I learned about Kagoshima prefecture’s excellent efforts for peritoneal dialysis.

2023.2.20|ブログ

エナロイ錠発売2周年記念全国Webセミナー

2023.2.17
「エナロイ錠発売2周年記念全国Webセミナー」
主催:鳥居薬品株式会社 18:30~19:15

エナロイ錠、発売2周年おめでとうございます!

≪医療連携を考慮した腎性貧血治療戦略≫
《CVD・CKD・DKDと貧血管理》
①CVD・CKD・DKDは生活習慣病を基盤に無症状で進展するため、早期から構成因子を各個に介入し、病期・病態に応じ適切な薬物を選択、食事療法を実践し生活習慣を改善する。

②血圧、体重、貧血、血糖、脂質、K/Ca/P/Feなど、掛かりつけ医・専門医・薬・介護・家族・行政を含む多職種/チーム/医療連携が不可欠。

③貧血管理は個別(腎機能・病態・併用薬)に応じて腎性貧血治療薬(ESA、HIF-PHI、Fe)の選択・目標値を設定し合併症に留意する。

④心血管病・フレイルに留意し、CKD寛解、腎機能保持、透析回避、生命予後、ADL改善に努める。

※発表内容は演者個人の見解に基づくものです

HIF-PHI(Enarodustat:ENAROY) 발매 2주년 기념 강연회에 참가했습니다.
参加了HIF-PHI(Enarodustat:ENAROY)上市2周年纪念演讲会。
I participated in the lecture commemorating the 2nd anniversary of the release of HIF-PHI (Enarodustat: ENAROY).

2023.2.20|ブログ

房総透析連携の会 透析患者の骨折予防・連携セミナー

2023.2.16
「房総透析連携の会 透析患者の骨折予防・連携セミナー」
主催:協和キリン株式会社 18:30~20:00 web

≪骨粗鬆症合併透析患者への薬物療法≫
《骨粗鬆症》
低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし、骨の脆弱性が増大し、骨折の危険性が増大する疾患
国内の骨粗鬆症患者⇒約1280万人以上とも言われている(男性約300万人:女性約980万人)

《CKD患者の骨粗鬆症の治療計画》
①Ca代謝異常の是正
②骨リモデリングの是正

《透析患者の長期的な予後改善のために》

・腎不全は様々な側面から骨粗鬆症の高リスクとなり、定期的な検査が不可欠
⇒DXA法での骨密度測定、骨代謝マーカーの活用

・骨粗鬆症治療に並行してCKD-MBD(高P)のコントロール・転倒の予防が重要
⇒i-PTHの定期的な測定、腎臓リハビリテーションの必要性

・透析患者でEvidenceが既知の骨粗鬆症治療薬の使用、スイッチについて

・デノスマブの透析患者への投与時は低Ca血症やリバウンド現象に注意

≪透析患者の大腿骨近位部骨折への急性期対応≫
《大腿骨近位部骨折とは》
・手術加療を必要とし、生命予後に関わる骨折
・高齢化社会に伴い、発生数は増加している

日本透析医学会の調査をもとにした研究では、大腿骨頸部骨折リスクは一般住民と比べて男性 6.2 倍、女性で 4.9 倍であり、透析期間が 16 年程度までは同レベルで推移するが、より長期化すると骨折リスクはさらに上昇する

≪透析患者の骨折予防、骨折後の対応≫
透析患者に伴う CKD‒MBD と一体化した概念も提唱され、身体活動性の維持やQOL の向上の点から積極的な管理が求められているが、確立した治療法が提示されていないため日常診療の現場で低骨量を示す患者の治療選択に苦慮しているのが実情である。新規薬剤を含めて透析患者に対するエビデンスを積み重ねる必要があると言えます。

※発表内容は演者個人の見解に基づくものであります。

투석 환자의 골절 예방에 대해 배웠습니다.
学习了透析患者预防骨折的方法。
I learned about preventing fractures in dialysis patients.

院長ブログ/小山すぎの木クリニック

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