スタッフブログ

Staff blog

2021.7.1|ブログ

腎性貧血を考える会

共催:小山地区医師会 田辺三菱製薬
19:00〜20:15 小山グランドホテル

同勉強会に参加し、我が国の腎臓領域の問題であります慢性腎臓病の患者さんへの対応を、医療連携等から考え、病診連携システムについて学んできました。

慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)とは、私たちの生活をおびやかす国民病てす。
現在、日本には約1330万人のCKD患者さんがいるといわれており、これは、成人の約8人に1人にあたる数となります。

CKDは腎臓障害を示す所見や腎機能低下が慢性的に続く状態のことで、受診もせずに放置したままにしておけば、末期腎不全となり人工透析や腎臓移植をしないと生きられなくなります。

特に人口透析は、現在約34万人の方が治療を受けています。国民約400人に1人が人工透析となる計算です。

また、CKD患者さんでは、腎性貧血を始め、心臓病や脳卒中などの心血管疾患になりやすいことも分かってきました。

CKDという、いわゆる隠れ腎臓病のうちに、早期発見・早期治療することを、様々な啓蒙活動により、行動して欲しいと考えています。

CKDの方は、貧血も顕著です。最近では、「バフセオ錠」も含め、低酸素誘導因子プロリン阻害薬が腎性貧血の新しい治療薬として期待されています。

CKD에서의 의료 연계를 배웠다.
学习了CKD中的医疗协作。
We learned medical cooperation at CKD.

 

2021.6.22|ブログ

院内勉強会

「ベタニス錠」 アステラス製薬

過活動膀胱(OAB:Overactive Bladder)は排尿トラブルの一つで、突然トイレに行きたくなり我慢するのが困難な状態や、日夜何度もトイレへ行く、トイレまで我慢できず漏らすことがある、などで排尿に関わる症状が現れる疾患です。

ざっくりですが原因として、
神経系の異常⇨神経因性過活動膀胱
神経系ではない異常⇨非神経因性過活動膀胱
に分かれます。

症状としては、
尿意切迫感⇨突然トイレに行きたくなる
夜間頻尿⇨夜中に何度もトイレに行く
昼間頻尿⇨昼間に何度もトイレに行く
切迫性尿失禁⇨我慢できず漏らしてしまう。

過活動膀胱の治療薬の一つとして
「ベタニス:ミラベグロン(Mirabegron)」を当院泌尿器科外来でも処方しております。

ベタニスは、膀胱平滑筋のβ3アドレナリン受容体を刺激し、膀胱を弛緩させることで蓄尿機能を高めてる事で、過活動膀胱の症状を改善させます。

Mirabegron연구회를 실시했습니다.
Mirabegron学习
We participated in the Mirabegron study group.

2021.6.16|ブログ

第64回 日本糖尿病学会年次学術集会

2021.5.20~22

今回は「日々の診療での気付きから新しい糖尿病学を切り拓く」をテーマに3日間に掛けて開催されました。
医師向けの高度な演題内容が多い中で、すべてのコメディカルが理解しておくべき内容である低血糖に関して報告させて頂きます。

糖尿病治療は、低血糖予防が最優先であり、低血糖を起こさずに血糖値を低下させることが全てです。
一般的に、低血糖は70mg/dl以下の血糖値の状態を指します。更に60mg/dl以下から自律神経障害、50mg/dl以下では中枢神経障害が起こってくるとされており、30mg/dl以下では昏睡症状の出現が引き起こされるとされています。
簡単には60mg/dl台までは意識は保てますが、50mg/dl以下では意識障害が出るという事です。ただし、現場では個人差や血糖値変化の大きさで症状も変わるので一概には言えないのが実情です。

重症低血糖の定義は数値的な所ではなく、自己で対処不可能で他者の救護が必要なものとされています。この重症低血糖はその多くが65歳以上の高齢者であり、割合は80%以上にもなります。また、重症低血糖は2型糖尿病患者が1型糖尿病患者の2倍の頻度で起こるとされており、高齢の2型糖尿病患者は重症低血糖への注意が必要となります。
薬剤面からはSU薬と呼ばれる薬剤とインスリンを使用されている患者で重症低血糖症例の80%~90%を占めます。SU薬は低血糖リスクが高い薬剤であり最近は使用頻度も少なくなってきましたが、商品名ではダオニール・アマリール・グリミクロンなどの処方患者には注意が必要です。ただし、このSU薬は腎不全患者には禁忌のため当クリニックでは処方される事は無いと思いますが、実際に腎不全患者への処方も今回の発表で多数報告されているので注意したい所です。
その他にも数多くの演題が発表され、DKD(糖尿病腎症)の発表もありましたが、コメディカル報告としては内容がとても難しいので、糖尿病患者と接する上で最も大切と考える低血糖についてご報告させて頂きました。
また、透析患者を中心に新たなGLP-1受容体作動薬である「オゼンピック」が処方され始めました。当クリニックでは注射用GLP-1はトルリシティが採用されていますが、違いとして0.75mgのみのトルリシティに対してオゼンピックは0.25・0.5・1mgの規格があります。更にトルリシティ0.75mgと比較し、オゼンピック0.5mgの方が血糖降下作用が高く、価格も安いため、トルリシティからオゼンピックへの切り替えが進んできています。今後は当クリニックでもオゼンピックが主流になってくると思われます。使用方法等はトルリシティとは違いはありますが、簡便ですので問題ないと考えています。不安な方は練習用資材がありますので声を掛けて頂ければ用意させて頂きます。

今後もコメディカルのみなさんが糖尿病を少しでも分かりやすく、必要な知識を簡単に理解出来る様にしていきたいと思います。

The 64th Annual Meeting of Japan Diabetes Society

일본 당뇨병 학회에 참가했습니다
我參加了日本糖尿病學會。
I participated in the Japanese Diabetes Society.

院長ブログ/小山すぎの木クリニック

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