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64列マルチスライスCTを導入しました

2023.2.20 お知らせ

64列マルチスライスCTを導入しました

2023.2.20 ブログ

心・腎・貧血 WEBカンファレンス

2023.2.17
「心・腎・貧血 WEBカンファレンス」
主催:バイエル薬品株式会社19:30~20:45WEB

≪ステージC/D HFrEF診療の薬物治療を再考する・ベリキューボという選択肢
《心不全》
心不全は、何らかの心臓機能障害、すなわち心臓に器質的および、あるいは機能的異常が生じて心ポンプ機能の代償機転が破綻した結果、呼吸困難、倦怠感や浮腫が出現し、それに伴い運動耐容能が低下する臨床症候群と定義されている。また、慢性心不全は、心不全が長期間にわたって起こり、次第に進行している状態であり、生命予後に影響を及ぼす危険性が極めて高いとされている。多くの心不全患者では、左室機能障害が関与されていることが多く、臨床的には左室駆出率(LVEF)評価に基づいて治療方針が決定されている。

ベルイシグアト(Vericiguat)は、sGC刺激薬であり、NO-sGC-cGMP 経路を標的とする新たな作用機序を有する心不全治療薬である。sGCを直接刺激する作用と、内因性NOに対するsGCの感受性を高める作用の2つの機序によりNO-sGC-cGMP経路を活性化させ、cGMPの産生を促進する。これにより、血管が拡張し血圧を低下させることで慢性心不全の進行を抑制する。

≪心不全治療Up to Date ~心不全と貧血の関わり~≫
《貧血の定義》
血液中のヘモグロビン濃度が低下した状態

《貧血は心負荷を増大させる》
貧血の状態では組織に運ばれるヘモグロビン(酸素)の量が少なくなるので、心収縮力や前負荷を増大させて組織に酸素を送る代償が働きます。その結果、心負荷が増大して心不全が増悪してしまう。

《心不全患者で貧血がなぜ生じやすいのか》
心不全患者では体液貯留による血液希釈、慢性腎臓病合併によるエリスロポエチン生成低下、炎症性サイトカイン活性刺激による骨髄造血能低下、鉄欠乏など多くの因子が関与して貧血を生じやすいと考えられている

《貧血が心負荷に与える影響》
貧血になると細胞組織が低酸素になるため、細胞組織は酸素を得るために心拍出量を増やして受け取る酸素量が低下しないような代償機構が働き、心負荷が増大する

心機能や呼吸機能が低下していれば、より貧血の影響を受けやすい

≪心腎連関における心房細動マネージメント≫
・心臓と腎臓には機能的連関があり、軽度の慢性腎臓病でも心血管病のリスクは高まり、心不全の病態では腎機能の低下は進行しやす

《心房細動とは》
心房内に流れる電気信号の乱れによって起きる「不整脈」の一種で、心房が痙攣したように細かく震え、血液をうまく全身に送り出せなくなる状態。問題として、心房の中で「血液の固まり(血栓)」ができ、それが血流に乗って全身に運ばれ、血管を詰まらせてしまうこと

・心不全の予後を考え、腎臓の保護は重要

・不整脈の管理も重要

・心房細動には、ワルファリンはPTT(INR)を1.6-2.6に調節する事により、診療所でも安全に使用可能あると考えられる。

※発表内容は演者個人の見解に基づくものであります

심장과 신장의 연관성을 배웠습니다.
从心脏和肾脏的关联中学习心力衰竭和贫血
learn heart failure and anemia from the connection between the heart and the kidney

2023.2.20 ブログ

腹膜透析の未来を考えるin鹿児島

2023.2.17
「腹膜透析の未来を考えるin鹿児島」
主催:協和キリン株式会社18:30~19:50Web

≪緩和的腹膜透析(Palliativ PD)を成功に導く共感力とラポール形成≫
《緩和的腹膜透析》
・呼吸困難や尿毒症などの症状緩和を可能とし最期までケアされていることが実感できるような腹膜透析療法であると定義

《緩和的腹膜透析のメリット》
・社会的入院回避
・在宅療養生活が可能
・循環動態に与える影響が少ない
・感染リスク低減
・患者・介助者・医療者のすべてにおいて穏やかな終末期ケア提供が容易
・在宅看取りが可能

《ラポール形成》
ラポール:信頼関係の確立こそ、在宅終末期看護では重要となる

≪アメーバ腹膜透析医療≫
医療崩壊ではなく病院崩壊の時代へ(2025年度鹿児島県必要病床数推計より)
減床病床の医療資源は地域へ
医療はますますコミュニティケア・ホームケアへとシフト
新型コロナ流行で浮き彫りになった、透析医療ニューノーマル、個別化透析への潮流
病院都合医療から患者中心医療へ ⇒ 在宅透析の普及促進

《病院という枠組みを超え》
アメーバ的にUnmet needsに応える

診療所・一般病院・在宅・老人ホーム・特養・精神科病院・慢性期病院・在支診をHUBとする

《腹膜透析不毛の地 鹿児島》
2012年から9年間で約398例の新規導入
年間40例以上 国内有数の導入実績
・高齢者は血液透析導入期を境にADLが高度低下する
・腹膜透析は認知症を発症しにくい
・血液透析中の脳血流低下が認知機能低下に関与
・帰りたいのに帰れない・・・高齢入院血液透析患者の増加(年間医療費は1000万円超/人)
・社会的入院透析「ディストピア」からの解放
・高齢腎不全患者「Quality of Death」

鹿児島県で腹膜透析病診・病病連携が確立

≪よりよいPDを目指して≫
《well-being》
・心身だけでなく、社会的な健康も意味する、多面的に持続的な幸せの状態
・病気を抱えていても、幸せに生きることはできる=well-being、幸せは多様である
・幸せに生きるためには健康が必要という観念を捨てなければ、人生100年時代は生き抜けない

《PDの進化》
①体液管理
・残存腎機能(減塩)、ADP、イコデキストリン液
②PD∔HD併用療法
③腹膜劣化軽減・被嚢性腹膜硬化症予防

《まとめ》
・体液管理の改善:APD、イコデキストリン液にて生命予後・PD継続率に好影響
・PD∔HD併用療法:体液管理・溶質除去ともに改善しPD継続率を延長。生命予後:非劣性
・腹膜劣化軽減・被嚢性腹膜硬化症予防⇒中性液で明らかに改善
・臨床症状・組織変化ともに軽減。腹膜炎は依然としてハイリスク
・PD専用極細内視鏡の実装化により、さらなるPD臨床の進歩が予想される

※発表内容は演者個人の見解に基づくものであります

가고시마현의 복막 투석 실태를 배웠습니다.
学习了鹿儿岛县的腹膜透析实况。
I learned about Kagoshima prefecture’s excellent efforts for peritoneal dialysis.

院長ブログ/小山すぎの木クリニック

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