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第6回腎代替療法研究会

2022.9.15 ブログ

第6回腎代替療法研究会

2022.9.10
「第6回腎代替療法研究会」
共催:協和キリン、バクスター、ニプロ

【当院におけるCOVID-19患者の血液透析について】

施設紹介、感染対策とICU改築、COVID-19対応病棟開設。
ICU/COVID-19対応病棟での血液透析の現状。
クラスター病棟への派遣について話されました。

【高齢透析患者の管理と運動療法】

高齢者に対する透析と栄養管理について、食欲低下や不適切な食事療法の側面を説明。

高齢者は背景に透析不足が内在している。透析量を増やす事(長時間透析)をすすめ、

運動療法の取り組みなどでフレイル・サルコペニアの予防をめざすとよい。

【高齢者PD(腹膜透析):そのメリットと支援体制の構築】

〈新しい時代〉
少子高齢化⇒少産・少死社会の到来
社会成長の抑制に伴う、離職後の再就職困難

〈新しいPD〉
腹膜侵襲性の低下
残腎廃絶後の PD∔HD併用療法
接続デバイスの進歩に伴うtouch contaminationの減少

〈高齢・フレイル患者のPDメリット〉
循環動態の安定性
低頻度の通院
透析操作の簡便性
認知能力保持における優位性

〈支援体制〉
①現代の腎不全治療は、高齢化対策と不可分の関係にある
②このような腎不全医療の中で、PDの役割が重要となる
③高齢化を前提としたこれからの医療は、『社会全体での支援体制構築』が鍵となる

※発表内容は演者個人の見解に基づくものであります。

앞으로의 신장 대체 요법에 대해 설명을 들었습니다.
听取了关于今后的肾代替疗法的说明。
I heard an explanation about future renal replacement therapy.

2022.9.9 ブログ

オルケディア錠Webカンファレンス

2022.9.8
「オルケディア錠Webカンファレンス」
主催:協和キリン株式会社

【CKD-MBDを一緒に考える】

Power-Pointとボーカロイドを組み合わせた発表は圧巻でした。

組み入れた面白動画も発表内容とリンクしていて見やすかったです

病診連携の件も強く主張されていました。

腎臓は、骨・副甲状腺・腸管と密接な関係をもって、生体のミネラルバランスを保持している。腎臓は副甲状腺ホルモン(PTH)などのホルモンの調節を受けてカルシウム(Ca)やリン(P)を尿中に排泄する一方、活性型ビタミンD〔1,25(OH)2D〕の産生臓器として働き、腸管でのカルシウム吸収や骨代謝の維持にも密接に関与している。したがって、CKD患者では、活性型ビタミンDの低下やリンの蓄積とともに、さまざまな骨病変、ミネラル代謝異常が出現する。

腎臓病を起因としたこのような病態は従来、主に骨病変に着目して、腎性骨異栄養症(renal osteodystrophy:ROD)として認識されてきたが、近年、複数の観察研究により、この病態が血管石灰化を介して死亡リスクの増大に関与していることが示された。このような臨床データの蓄積を背景に、国際腎臓病診療ガイドライン機構(Kidney Disease Inproving Global Outcome:KDIGO)により『慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常(CKD-mineral and bone disorder:CKD-MBD)』という全身性疾患としての概念が創出され、その管理も生命予後をアウトカムとして行われるようになった。

CKD患者の骨病変は、その背景にあるミネラル代謝異常や治療薬の影響を大きく受けて、多種多様な組織像を呈する。二次性副甲状腺機能亢進症が重篤な症例では、過剰なPTH作用により典型例では繊維性骨炎を呈するが、治療によりPTH分泌が過剰に抑制された場合は、無形成骨と呼ばれる病変を呈する。

また活性型ビタミンD欠乏症の患者や、現在ではまれであるがアルミニウム蓄積が顕著な症例では、骨軟化症を呈する。最近ではKDIGOの主導により、骨回転(turnover)、骨石灰化(mineralization)、骨量(bone volume)の3つのパラメータ(TMV)で表現する試みも始まっている。CKD患者では、PTHが骨回転のマーカーとして使用されるほか、骨型アルカリホスファターゼ(BAP)が骨形成のマーカーとして使用されている。さらに最近では、骨型酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ(TRAP-5b)が市販開始され、CKD患者における骨吸収マーカーとしての有用性が期待されている。

CKD-MBD에 대해 보컬로이드를 사용해 유머감각하게 배웠습니다.
关于CKD-MBD,我们使用Vocaloid幽默地进行了讲解
I was taught about CKD-MBD by humor using vocaloids.

2022.9.8 ブログ

Core Web Symposium 2022

2022.9.6
「Core Web Symposium 2022」
主催:小野薬品工業株式会社、アストラゼネカ株式会社

【心不全治療にSGLT-2阻害薬が与えたインパクト】
【腎臓病の克服を目指して〜SGLT-2阻害薬の腎保護効果】

糖尿病人口は増加傾向にあり、2045年には全世界で約6億2,900万人に及ぶことが試算されている。

現在、糖尿病性腎症は透析導入に至る慢性腎臓病のうち最も多い疾患であり、腎症の発症および進展抑制を見据えた治療戦略が課題となる。

これまで腎症に対して血糖降下療法をはじめ、レニン-アンジオテンシン系抑制薬を中心とした降圧療法が行われてきたが、微量アルブミン尿を有する患者の割合は低下している一方で、腎機能障害を有する患者の割合は増加していることも指摘
されていた。

近年登場したSGLT2阻害薬(Sodium glucose cotransporter-2 inhibitor)は、尿糖排泄促進による血糖降下作用を有する経口薬であり、大規模臨床試験において心血管疾患の発症のみならず、腎症の進展を抑制することが報告された。

血糖コントロールによる腎保護効果は腎症前期および早期腎症期において明らかですが、顕性腎症期以降においては限定的であり、SGLT2阻害薬は新たな腎保護薬として注目されています。

心血管死、心不全悪化それぞれが主要評価項目の優越性に寄与していた。この所見は、検討した主なサブグループで一貫しており、左室駆出率の状態にかかわらず幅広い心不全患者に対するフォシーガ(ダパグリフロジン:Dapagliflozin)の効果の拡大が期待できる。

試験結果では、カンザスシティ心筋症質問票(KCCQ)の総症状スコアにより測定された患者報告アウトカムにおいて症状改善の効果も示された。米国心臓病学会、米国心臓協会、および米国心不全学会が共同で発行した心不全ガイドライン2022 年更新版では、左室駆出率が軽度低下した心不全(HFmrEF)および左室駆出率が保持された心不全(HFpEF)の治療薬としてフォシーガなどのナトリウム・グルコース共輸送体阻害剤(SGLT2)を推奨している。

腎疾患対策の更なる推進のために

〈全体目標〉
①慢性腎臓病(CKD)を早期に発見・診断し、良質で適切な治療を実施・継続する。
②CKD重症化予防を徹底する。
③CKD患者(透析、腎移植患者を含む)のQOLの維持向上を図る。

〈成果目標(KPI)及び評価指標〉
①地方公共団体は、糖尿病性腎症重症化予防プログラムの活用等も含め、地域の実情に応じて、腎疾患対策に取り組む。
②かかりつけ医、メディカルスタッフ、専門機関等が連携して、地域におけるCKD診療体制を充実させる。
③2028年までに、新規透析導入患者数を35,000人以下に減少させる。
新規透析導入患者数:2016年比で、5年で5%以上減少、10年で10%以上減少を達成。

※発表内容は演者個人の見解に基づくものであります。

SGLT-2 저해제의 신장 보호 작용으로 투석 환자의 심혈외 이벤트 리스크 감소 기대.
SGLT-2抑制剂的肾保护作用有望降低透析患者心血管外活动风险.
Expect to reduce risk of extracardiovascular events in dialysis patients through renal protection of SGLT-2 inhibitors

院長ブログ/小山すぎの木クリニック

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