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第11回透析運動療法研究会

2021.2.21 ブログ

第11回透析運動療法研究会

関西や九州開催以外では、ほぼほぼ参加しています当研究会。
私たちにとっても運動の維持は大変難しく、毎回運動療法を始めましょうと、その都度の対応になってしまう事が多々ありました。もっと積極的に透析運動療法に取り組みましょう”という意味を込めて昨年福島県郡山市での当会参加により、如何に健康寿命を延ばす運動定着をも考えてきました。

しかしその後、大会長の挨拶の引用になりますが、この1年間はCOVID-19の流行により生活様式の変化を余儀なくされました。不要不急の外出を控え、人が集まることも自粛が必要になったため、日々の運動どころではなくなったのかと一時は感じました。しかし運動を止めてしまうと筋力は短期間で低下してしまいます。特に透析患者さんは要注意です。体力が落ちると種々の合併症にも罹患しやすくなるかもしれません。運動で発散できなくなると気持ちだって落ち込みます。

そう考えるとコロナ禍で活動量が減ってしまう今だからこそ、感染対策に十分気をつけながら可能な運動は行うべきです。まさに”今 “こそ健康寿命を延ばすために運動療法を行うべきであり、「今こそ、健康寿命を延ばす第一歩を」が正真正銘求められているのが“今”なのだと感じています。

今回は当研究会初めてのWEB開催になりました。当院から2演題をエントリーし、参加者らと透析運動療法について学習させていただきました。WEBならではの質問もあり、活発な意見交換が出来たのではないかと思っております。

透析患者の運動耐用能は健常者の約半分と言われています。
だからこそ透析患者のQOLや生命予後を改善するためには運動療法を積極的に行う必要があると考えられます。

サルコペニアとは一般的に加齢や老化により筋肉量が減少する病態を指しますが、透析患者はその他にも低栄養・炎症性サイトカインや酸化ストレスによる慢性炎症・代謝性アシドーシスなどにより筋肉量が減少します。筋肉量を増やすためには散歩などの有酸素運動だけでなく、筋トレなどのレジスタンス運動を組み合わせることが必要と感じております。

だからといって、患者さんにとって運動療法が我々医療従事者のお節介ではなく、自分自身の健康維持のためと理解していただける様に我々自身も様々な運動を体験し、その中で運動習慣を身につけ、その経験を患者さんにアドバイスできる支援の形を考えていきたいと思います。

The 11th Annual Meeting of the Japanese Society of Exercise Therapy for Dialysis Patients.

院長ブログ/小山すぎの木クリニック

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