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2018.11.28 ブログ

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「変貌しつつある透析患者のリン管理」
和歌山県立医科大学 腎臓内科学 教授
重松隆先生講演
キッセイ薬品工業株式会社

慢性腎臓病(CKD)患者で見られる骨病変やミネラル代謝異常は、生命予後にも影響を及ぼすことが示され、CKDに伴う骨ミネラル代謝異常(CKD-MBD)」という全身性疾患としての概念が広く認知されてきた。その中には血管石灰化を促進させるという生命現象も含まれている。それに伴いリン吸着薬、カルシウム受容体作動薬などが新たに臨床応用可能となり、治療選択肢は増えてきた。一方、高齢化による低栄養状態の患者の増加が問題となっており、サルコペニアやフレイルなどの、タンパク質不足を中心とする栄養障害も各種合併症や生命予後と密接に関連していることがわかってきています。

皆さんご存知の事ですが、血中リン濃度が高いと二次性副甲状腺機能亢進症を引き起こします。その結果、骨から血液中にカルシウムが運び出され、骨折しやすくなります。
また、弾力性のある血管が血管壁にリンとカルシウムが沈着して石灰化し血管が硬くなります。心不全や心筋梗塞が
起きやすくなってしまいます。
食事(タンパク質)をしっかり摂取する事で筋力維持をしていくことが必要だが、リン管理が難しくなり、食事量を減らしてしまう患者様も沢山います。食事はしっかり摂取し、リン管理が難しい時はリン吸着薬を適正に使用すべきです。
リン吸着薬は、錠剤、OD錠剤、顆粒剤とあります。本日、マイクロタブレット型の顆粒剤が加わりました。マイクロタブレット型の顆粒剤にしたメリットは、噛まない、口内着色もしにくい、薬の味を感じにくい等です。
今後のリン管理の為の内服薬の選択肢が増えました。
患者様にあった剤形を考慮していくことで、より良い支援ができると感じます。

院長ブログ/小山すぎの木クリニック

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