2019.9.10 | ブログ
透析液についての勉強会
キンダリー透析剤4号説明会~透析液組成の考え方~
扶桑薬品工業
투석액에 대해서, 기본부터 공부했습니다.
从根本上学到透析液
learned from the basics about dialysate
腎臓の働きが悪くなると、体の老廃物の排泄や水分の調節が出来なくなり、腎代替療法(血液透析)と薬剤治療が行われます。
そのうち、透析療法の治療で欠かせないのが透析液になります。
透析液には、毒素を効率よく除去する以外に、至適体重(水分の調整)にし、血液中の電解質濃度や、酸・塩基バランスを適切に調節するといった役割があります。
患者さんの身体の状態は少しずつ異なるため、本来であれば、それぞれの患者さんに最適な組成の透析液を使うべきかもしれません。
しかし、患者さんごとに透析液を作成するのはあまりにも煩雑なので、通常は誰に使用しても十分目的が達成できるように調整された透析液を、全ての患者さんに使用しています。
透析液は、人工透析用薬(透析原液)として製薬会社が製造しているものを、透析施設で溶解・希釈して使用しています。
腎不全になると、体液が酸性に傾き(アシドーシス)、細胞の働きが悪くなります。それを是正し、生理的な弱アルカリ性に戻すために、透析液にはアルカリ化剤である重炭酸が含まれています。
重炭酸の濃度は透析液によって異なり、25mEq/L、27.5mEq/L、30mEq/L、35mEq/Lなどの種類があります(mEq/L(メック)はイオン濃度の単位です)。
アシドーシスを是正するには重炭酸の濃度は高い方がよいですが、逆に是正しすぎて血液がアルカリ性に傾くと、血管などにカルシウムが沈着する異所性石灰化が起こる恐れがあるといわれます。
なお、透析液には、中に含まれるカルシウムやマグネシウムが沈殿しないよう、酢酸やクエン酸も入っています。これらは「酸」と呼ばれますが、肝臓で代謝されて重炭酸になるため、アルカリ化剤として考えます。 一部の患者さんには酢酸が原因で嘔気・嘔吐などの不快な症状が現れますが、稀なことであるように思われます。
腎不全では、血液中のカルシウム濃度がしばしば低下します。そのため、以前は血液中にカルシウムを補うために、透析液のカルシウム濃度は高めに設定されていました。
その後、副甲状腺ホルモンを抑制するためにビタミンDが使用されるようになり、その影響で血液中のカルシウム濃度が正常~高値の患者さんも増えてきました。
その結果、現在では主にカルシウム濃度の異なる2.5mEq/L、2.75mEq/L、3.0mEq/Lの3種類の透析液が使用されています。
ビタミンDを積極的に使用している施設では、濃度の低い2.5mEq/Lの透析液が好まれると思います。シナカルセト塩酸塩の影響で血液中カルシウム濃度が低い患者さんが多い施設では、3.0mEq/Lの透析液が適しているかもしれません。
このように、透析液の組成には違いがあり、それぞれ長所と短所があります。透析液に関心や疑問があれば、当院の優秀でとても優しい臨床工学技士にお聞き下さい。当院ではどういう目的で、どのような透析液が選択され使用されているのか、すぐ教えてくれますよ。
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